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福留の一発などで反撃も逆転ならず

首位・広島を相手に中12日で迎えるマウンド。小野が1球目に投げ込んだのは、もちろん最も自信のある球だった。146km/hのストレートがズバッとインコースに決まってストライク。その後もストレートを3球続けて追い込むなど球は走っていたが、走者をためると一発を浴び3点の先制を許してしまう。

追いかける形となったが、打線はすぐさま反撃に転じる。西岡の内野安打と福留の四球でチャンスを作ると、中谷がレフト線へ2点適時2塁打を放つ。1走・福留の好走塁もあって1点差に迫った。

しかし、小野は立ち直ることが出来ず苦しい投球が続き、3回途中で5失点。香田投手コーチは「ブルペンではすごくいい球を投げていたので楽しみにしていたんですけど、残念ですね。カウント負けしてストレートを簡単に前に飛ばされてる」

2番手・メンデスも広島打線の勢いを止められず大量点を失ったが、4回の攻撃前には円陣を組む。ベンチの戦う姿勢が乗り移ったのが5回の攻撃。先頭の梅野がこの日2安打目、前の試合のDeNA戦から5打席連続となる安打で出塁すると、表の守備から出場していた北條もレフト前に弾き返す。連打が飛び出すと2死後、福留がライトスタンドに3点本塁打。片岡打撃コーチが「さすがというか、諦めない姿勢を見せてくれた。あれでチームが行けるかもという雰囲気になったしね」と讃える一振りで点差を詰めた。

6回にも鳥谷が2塁打で出塁すると梅野がライト前に運ぶ適時打。連続打席安打記録は6に伸び、7回の守備では広島の1、2番、俊足の田中、菊池の盗塁を相次いで刺した。

5点を追う9回も2死から西岡が2塁打を放ち最後まで攻めの姿勢を見せたが、大量点を跳ね返すには至らなかった。カード初戦は落としたが明日の先発は藤浪が務める。豪快にねじ伏せるピッチングでリベンジに期待がかかる。