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原口文仁選手現役引退発表会見
2025年09月30日 更新

30日(火)、今季限りで現役を引退することを発表した原口文仁選手が、球団事務所にて引退発表会見を行いました。

以下、会見より

本日はお忙しい中、お集まりいただき有難うございます。今シーズンをもって現役を引退いたします。多くの方々に支えられて16年間プレーできました。本当に有難うございました。

―引退を決意した今の思いをお願いします。

まあ、少し寂しい気持ちもありますけど、本当に多くの方々に支えられてここまでやってこれたという感謝の気持ちが大きいです。

―いつどのタイミングで引退を決意されましたか。

なかなか今シーズンは思うように結果が出なかったというのが一番です。9月の下旬に球団の方にお話しさせていただきました。

―最初に引退を伝えたのはどなたですか?

陰で支えてくれた家族、妻に一番最初に報告しました。

―どのようなリアクション、そして言葉がありましたか。

よく頑張ったんじゃないかという話を妻にしてもらって。子供たちには、一昨日のファームの最終戦が終わってから家で伝えました。長女は少し分かるんですけど、まあ下の子たちはまだ分からないかなって感じでしたが伝えました。

―その9月の下旬あたりに決意されたということなんですが、一番の要因は。

最初に言ったんですが、やっぱりなかなか自分の思ったようにプレーが出来ず、結果が出ないということが一番です。まあ、ここが僕の引退するタイミングではないかなっていうふうに考えました。

―引退会見としては異例のユニフォーム姿で、ファンの皆さんもまだできるんじゃないか、まだ応援したいよ、というファンもいらっしゃると思うんですが、ご自身の意思は固いということ。

そうですね。まだ戦いがある中なので、僕の中でちょっとスーツは早いかなという。やっぱりこのユニフォームが戦闘服なので、まだそういう気持ちを忘れたくないという思いでユニフォームにさせていただきました。

―そして仲間である同級生、いわゆる91年組の皆さんには伝えましたか。

昨日報道が出る前日の夜に伝えたんですけど、まだみんな戦ってる最中だったので、なるべくギリギリまで伝えないように、そういう気持ちにさせたくないっていうか、やっぱり一軍の舞台はやっぱり勝負の舞台なので、そういったことを気にせずプレーしてもらいたいっていうのが一番だったので、ギリギリに伝えました。

―どういうリアクションが返ってきました?

みんな意外と冷静で。また後でみんなでご飯食べる時に話をしようやという感じですね。本当にあっさりしてました。

―今日は午前中の練習にも参加され、その練習前に円陣の中で皆さんに声を掛けていましたが、どんなお話をされましたか。

若手の頃からお世話になった監督、コーチ、現役を一緒にやらせてもらった方たちも多かったので、本当に有難うございました、大変お世話になりましたと裏方さん含め皆さんにお伝えさせていただきました。

―16年間の現役生活を振り返ってどんな野球人生でしたか?

入団してから一軍に上がるまでだいぶ長いことかかってしまって、それでも怪我だったり、育成落ちだったり、そういうものを経験してる中で、球団が契約してくれたというのがすごく大きくて。やっぱり大好きな野球を続けて、なんとかタイガースの一軍の優勝に貢献したいという気持ちを持ちながら、若手の頃から、まだ全然一軍に上がれなかったんですけど、そういう気持ちで志高くやっていたので、そういった部分では目標を持ち続けて1人で鳴尾浜の室内での練習もできたなと思います。

―ご自身が振り返る中で印象に残っているシーンはありますか?

やっぱり初ヒットまで長くかかったので、その1本目というのは、巨人戦でしたが、特別な1本でした。また病気から復帰して千葉ロッテ戦で打った1本というのは、あの球場にいたからこそ味わえた、すごいものをファンの皆さんに作っていただいて特別な瞬間でした。

―その大腸癌から復帰したあの数試合、そしてオールスター含めて、我々はドラマを見てるような感覚だったのですが、ご自身はどんな感覚でプレーをされていたのですか。

自分の力以上のものがその節目節目で出せたというのは、ファンの皆様の応援がたくさんあったお陰だと本当に思ってまして、球場の雰囲気だったり、後押しをすごくしていただいて、本当にファンの皆さんに感謝の気持ちいっぱいです。

―そして今年のヒット、東京ドームという場所で相手がジャイアンツでしたがどんな風に振り返りますか?

なんとかやっぱり1本出したいと思って日々やっていたので。お世話になった人にいいものを見せたいと思ってやった結果が、いいところでヒットになって良かったなと思います。

―何と言ってもファンの皆さんの心に焼き付いてるのは、甲子園でのプレーぶりだと思うのですが、改めて甲子園はどんな場所でしょうか?

高校時代も数回プレーさせていただきましたけど、タイガースに入ってからは甲子園球場は同じなんですけど、すごく別のような感じで、タイガースファン一色になる中でやらせてもらえるその幸せっていうのは、すごく噛みしめてましたし、やっぱり普段の練習からあの甲子園でやらせてもらえるっていう、その野球人としての幸せは日々感じてたので。本当に野球人として、タイガースのユニフォームを着て、練習・試合ができる甲子園はもう特別な場所でした。

―今シーズンも代打原口のコールが掛けられると球場がすごいことになりました。あれはどういう風に感じてらっしゃるんでしょうか?

いや本当に有難いことで、なかなか結果が出ない中、本当に応援していただいて、まあなんとかしたいって気持ちで打席に向かっていますが、なかなか思うようにいかず、まあ、そういうところではファン皆様に苦しい思いをさせてしまったなと思いますし、チームになかなか貢献できなかったっていうのは、やっぱり悔しかったですね。

―野球選手人生を振り返ると怪我や育成も経験して、そして大腸癌という人生そのものがストップしてしまうようなこともありましたが、それ全部を乗り越えて野球を続けられたというのは何が一番の支えだったのでしょうか。

そうですね。一番はもう野球が本当に大好きだっていう、もう小さい頃の気持ちをそのまま持って、今までできたっていうのは大きいですし、自分の中に目標っていうのを持ち続けてその目標に向かって進んでこれたので、心が一度も折れることなく前だけ見て進んでこれたのかなと思います。

―原口選手を慕う後輩選手も多いかと思いますが、そんな後輩選手達に伝えたいことは?

本当に若い選手中心のチームなので、 一人一人自覚を持ってやっていると思うので、僕からそんなに言うことはないんですけど、これだけ満員の甲子園で野球ができる幸せを日々感じて、やっぱりファンの皆様あってのプロ野球だと思うので、そういった部分でファンの皆さんが熱心にどんな時も応援してくださる、そういったところでファンへの感謝の気持ちを忘れず、強いタイガースをたくさん応援してもらえるように、みんなには頑張ってもらいたいなと思います。

―怪我も病気も一緒に乗り越えたご家族に伝えたいことがあるとすれば、どんなことですか。

本当にいろんなことを乗り越えて、何が起きても普段通りというか、普通に接してくれて、それがすごく僕自身有難かったですし、子供たちが成長してくる姿をこうやって見れることがすごく有難いことであって、喧嘩もしますし仲良く遊んだりもしますけど、健康にみんなが育ってくれるということが一番なので、「いつもありがとう」と声を掛けたいですし、「これからもよろしく」と伝えたいと思います。

―ポストシーズンに向けての意気込みをお聞かせください。

今チームが一丸の状態で、シーズンは最終戦を迎えますけど、クライマックス、日本シリーズと戦いが続いていくので、僕もその戦力に少しでもなれるように、しっかりまず準備をして体調を整えて挑みたいという風に思っています。

―最後に、タイガースファンの皆さんへメッセージをお願いします。

16年間本当に有難うございました。皆様の熱い応援のおかげでここまでプレーできました。最後までみんなと一緒になって日本一目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします。16年間有難うございました。