広島東洋カープ
7.29(TUE)30(WED)31(THU)
阪神甲子園球場
“無敵のコイキラー”がVロードを行く藤川阪神を加速させる。29日・広島戦(甲子園)の先発は、大竹耕太郎投手。同カードは通算12勝1敗と敵の前に立ちはだかり、今季も3戦3勝で防御率1.33と無双している。前回登板予定だった17日・中日戦(甲子園)が、雨天中止になったことで「もう一回基礎基本に立ち返って、そういう見直しです」と貴重な時間を過ごせた。臨戦態勢は完璧に整っている。
勝敗次第で優勝マジック41が点灯する一戦。それでも「別に何もない。マジックがついたら優勝できるわけじゃないので、意識はない」と普段通り平常心で臨む。「シチュエーションとか気にせずに目の前の試合を勝つだけ。1勝の重みが143試合で違うっていうのは、僕はおかしいと思う。どの試合も満員のお客さんが来る中で投げる。その試合が人生の最初で最後かもしれないし、いろいろな人がいると思う。目の前の試合を勝つということだけを考えてやっている」。泰然自若の精神で丁寧に1球1球を投じ、後半戦3連勝を引き寄せるつもりだ。
その左腕を好投に導くのが、今季登板全試合でバッテリーを組む坂本だ。12球団屈指のインサイドワークに加えて、27日・DeNA戦(甲子園)で猛打賞を記録するなど打撃好調。「いつも勝ちたいと思っている。そんな中で勝ちに貢献できることが多ければ多いほど達成感もあるし、充実しているなと感じる。そういう機会が増えたらいい」と力を込めた。
対する広島は現在5連敗中と苦しい状況。27日・巨人戦(マツダ)は最大5点ビハインドから1点差に詰め寄ったが、追いつけなかった。「こういう試合をしていけば必ず上向いてくる」と新井監督。阪神戦は8連敗中と圧倒的な力の差を見せられている一方、将をはじめチーム全員が懸命に前を向き、進んでいる。
阪神・藤川監督は「自分たちのペースをつかんでほしい」と語った。オールスターを挟み、2年ぶりのV奪還に向けて突き進む猛虎軍団。勢いは止まらない。
報知新聞社/中野 雄太